ヘアスタイルを決めるときに肩上のレングスから上の長さのスタイルの場合、重要なポイントで襟足の長さがあります。
自分の後ろってあまり見なかったりして見落としがちですが今回はこのテーマで書いてみようと思います。
一般的なバランスでいうと襟足の長さを決めるポイントはまず
元々の自然に生えている位置と首の長さが基準に考えていきます。
写真は平均的な首の長さと襟足の生え方の場合ですがボブスタイルなんかだと首が短めの方に肩ギリギリの長さに設定したりすると余計に首の短さを強調したりすぐ伸びて跳ねたりする事が考えられます、顎のラインより僅かに下くらいがナチュラルなバランスとしてはいい長さなのでそれよりは最低でも長くならないように設定するといいかもしれません、デザインによってはグラデーションという細かい段差を入れる事でより首にフィットさせたりするのもおすすめです。
少し離れた位置から写真を撮ってヘアスタイルのフォルムが全体の体型の中でしっくりおさまっているか確認してもいいかもしれません。
よく見かける失敗例は短めに切りすぎた事より長めに設定しすぎた為にもさっとした仕上がりになっている事が多いようです。
どうしても襟足を長めにしたいとか縛れる長さが欲しい場合はパーマでカールを入れたりレイヤーでボブの重さを少し軽くしたりそういった工夫が必要になってきます
ショートスタイルの場合ですが
やはり顎のラインより下で設定する事でバランスが取りやすいと思います、そして生えている位置から2.3センチは余裕を残す事で毛先の自然な女性らしいタッチを表現できるんです。
ちょうどいい長さを見つけるヒントになるのが後頭部の丸みです、日本人は特に絶壁の骨格の人が多く後頭部に丸みが出にくいのでバランスを崩すくらい長くしすぎると襟足のあたりのくびれが無くなってしまうので上の写真のように丸みが出てくびれもあって襟足に余裕がある長さを残せるのが理想です。
最後にちょっとスパイスの効いて個性的なスタイルがお好みの方なんかには、、、
あえて顎のラインより短く切り込んだスタイルもありますが、この場合は前を極端に長くした前下がりベースのスタイルなのでこれ以上襟足がもたつくと全体のバランスを崩してしまうのであえて大胆に刈り上げています。こういったデザインは骨格に奥行きがあって後頭部に余裕がある頭の形でないと似合わないので少し人を選ぶデザインかもしれません。
襟足の長さ一つとってもこれくらいいろんな事を考えてデザインしてカットしていきます。
もちろんマネキンのウィックをカットしても学べない一人一人の個性を生かしたパーソナルデザインなんです。
僕は美容師のいろんな技術の中でこういったその人にあったカッコいいものに気づく『目』を持つ事を一番大事に考えています。
コトバよりカタチでっていつも言ってますが、
そのカタチにも意味があるって事なんですね!!